「最後まで、話します……」
聖夜さんが途中で話を止めてくれたのに……。
私はそんなことを口走っていた。
「雪乃……」
聖夜さんは私の名前を呟くと、目を見開いて私を見た。
ーーもう、余計なことをしゃべるな。
そう言ってるみたいに。
「私のいた施設は、レイナさんのいた施設とは違って、職員さんは良い人ばかり、でした……」
でも私は聖夜さんのことを無視して嘘話を再開させた。
「だから助けてもらえると、施設に行ったんです……」
レイナさんは黙って私の話を聞いていた。
「でも、職員さんは両親に連絡しようとしたんです……。話し合いをしましょうって……それで、私は……また連れ戻されると怖くなって……」
「もう、いい!」
いつも穏やかだった聖夜さんが大声を出した。
ビクンと肩が揺れる。
「もう、それ以上、何も話さなくていい」
聖夜さんはそう言って、私の側に来ると、私の体をギュッと強く抱きしめた。



