「手首、真っ赤だね……」
聖夜さんは私の手首を再び掴むと、優しく手首を摩った。
ドクンと胸が高鳴り、思わず手首を引っ込めようとするけど、聖夜さんは手首を離そうとしない。
「離し、て……」
そう言うけど、聖夜さんは手首を離さない。
「ゴメンね……」
手首を優しく摩りながらそう言う聖夜さん。
なぜか、私の目に涙が溜まっていきポロポロとこぼれ落ちていく。
「雪乃?なんで、泣くの?」
自分でも何で泣いてるのかわからなかった。
手首を離した聖夜さんは、私の頬に触れる。
ビクンと体が跳ねた。
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