えっ?結束バンド?
これで逃げられないように私の手足を縛るの?
「雪乃?手を出して?」
「い、いや…… 」
私は首を左右に振り抵抗した。
聖夜さんは私に近づいてくる。
逃げたい……。
そう思っていても私のすぐ後ろは壁で、これ以上逃げられない。
「聞き分けの悪い子だね」
聖夜さんは、私の前にしゃがみ込む。
「お願い……」
「僕だって、こんな手荒な真似はしたくなんだ」
「逃げないから……」
「信用できると思う?」
聖夜さんはそう言ってクスリと笑うと、私の手首を掴んだ。
必死に抵抗して手首を離そうとするけど、細い体のどこにそんな力があるのかと思うぐらい私の手首を握る聖夜さん。
「往生際の悪い子だね」
私の目から涙がポロポロとこぼれ落ちていく。
けど、聖夜さんはそんなことおかまないなしで、私の両手の手首に結束バンドを着けてしまった。
「夕方には帰って来るから、それまでの辛抱だからね」
聖夜さんはそう言って、私の頬に流れる涙をそっと指で拭った。



