聖夜さんは再び窓の側に行き、窓の外を見ていた。
窓の外を見ている聖夜さんの横顔は、どことなく切なく悲しい顔をしている。
さっきも切ない顔をしていた。
どうして?
なぜ、アナタはそんなに切ない顔をするの?
「ねぇ?雪乃?」
聖夜さんにいきなり声をかけられ、返事をすることが出来なかった。
「僕はこれから出掛けなきゃいけないんだ」
「えっ?」
「いい?雪乃?」
聖夜さんはそう言って、私に一歩一歩ゆっくり近づいてくる。
目は笑っていない。
私は聖夜さんの目をジッと見ることしか出来なかった。
聖夜さんは私の前に立つと、ゆっくりしゃがみ、目線を合わせてきた。
聖夜さんから目を離すことが出来ない。
「今日はレイナは来ない。僕もこれから出掛けなきゃいけない」
私はコクコクと頷くだけで言葉を発することが出来ない。
「僕の言っている意味わかる?」
コクンと頷く私に聖夜さんさんはニッコリ微笑む。
「雪乃はいい子だね」
聖夜さんは私の頭をポンポンと軽く撫でる。
私の体はビクンと揺れ、胸がドキンと大きく高鳴った。



