「ねぇ、雪乃?」
名前を呼ばれて、私は無言で聖夜さんの顔を見た。
聖夜さんの手が伸びてきて、私の頬に氷のように冷たい聖夜さんの手が触れた。
肩がビクンと揺れる。
頬を触れた手て、私の横の髪をそっと後ろに流した。
今まで男性と付き合ったことなんかなくて、男性に頬を触られたこともない私の胸は“ドキドキ”と煩いくらい痛いくらい鳴っていた。
「本当は、キミを外に連れて行ってあげたいんだ……」
「えっ?」
私は目を見開いて聖夜さんを見た。
「クリスマスの日ぐらい、外に連れて行ってあげたかった……」
そう言った聖夜さんの顔は凄く切なくて……。
「でも、それは出来ないんだ……ゴメンね……」
わかってるよ。
そんなこと……。
私は、ここからは逃げることが出来ないんだから……。
聖夜さんの言葉に、私は首を左右に振った。



