聖夜さんは立ち上がって、今度は窓の方に行った。
カーテンを少しだけ開ける。
眩しい太陽の光が、ほんの少しだけ開けたカーテンの隙間から入り込み、暗かった部屋を少しだけ明るくした。
「ねぇ、雪乃?」
聖夜さんはこちらを向いて、私の名前を呼んだ。
「今日はクリスマスイブだよ」
「えっ?」
今日は12月24日。
クリスマスイブだよ。
ここに連れて来られてから時間も日にちの感覚もなくなっていた。
今日がクリスマスイブだったなんて……。
私は、随分と長い間、聖夜さんに監禁されていたんだ。
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