朝食は普段無言。


俺も芽衣も会話がないほうが楽だからだ。


父さんと母さんがいた頃は朝からずっと元気だったのに…。


まだ…あの事件のこと引きずってるんだな。


それは外に出た時の芽衣の態度で明らかだった。


あの事件が起きてもうすぐで1年が経つのだ。


嫌でも思い出してしまうのだろう。


涙を流す芽衣を見てまた胸が苦しくなる。


「なんで私たちの家なの…なんで私たちの家が燃やされなきゃいけないのっ…!」


抱きしめてやれば俺の胸で静かに泣く芽衣。


俺は父さんや母さんの代わりになってあげれないのだろうか…。


芽衣が泣かないで済むよう、なにかしてあげれないのだろうか…。


泣いてる芽衣の背中をただポンポンと叩くしかできない自分に腹が立つ。


なんで俺はこんなにも無力なのだろうか…。