ギュっと携帯を握り締める私。


自分が泣いてることに気づくにはさほど時間はかからなかった。


いつも暖かいシングルベッドが1人いないだけですごく寒い。


この寒さだけは大嫌いだ。


そして脳裏にはあの事件が蘇る。


私の大切な人は…みんないなくなっちゃうの…?


「うっ…ふぇ…」


この年にもなって夜、声を出して泣いてしまうとは情けない。


誰かがそばにいてくれないと私はダメだ。


お母さんとお父さんがいない今…私には兄さんしかいないのだ。


「にい…さん…っ」


バンッ


私の鳴き声しか響かなかった静かな空間に一つの音が聞こえた。