それから1時間、2時間と時間は経ったが兄さんは戻ってこない。


時間が経つにつれて私の不安と焦りも大きくなる。


「兄さん…早く帰ってきてよ…」


もう2時だよ…?いい加減帰ってきてもいい時間だよ…?


脳裏には嫌な仮説が浮かんでくる。


もしかして不良に絡まれた…?


それともホテルで寝てしまった…?


この2つはないよね…。


まさか…事故に…いや…私との生活に嫌気がさして…。


「いや!」


私は自分の携帯で兄さんに電話をかけた。


普段、仕事中はお互い電話をしないというルールにしているが今回ばかりはそのルールを破らせてもらう。


兄さんと離れてしまったら、私は誰を信じ、誰のために生きていればいいのかわからなくなってしまう。


震える手で携帯を操作してコールボタンを押す。


コール音は何度もするが兄さんが出る気配はない。


「お願い…兄さん……っ」