でも、こんなことで兄さんとの幸せな時間を過ごせるなら…アリだよね。


1人目の客は数十分もしない内に絶頂を迎えてベッドに崩れ落ちてしまった。


私はすぐに男をどけて制服を着直して、枕元に置いてあるお札を財布にいれる。


そして男をおいて次の男のもとへ向かった。


次の男は…西駅で待ち合わせだっけ。


約束の時間は8時で、時を見ると今は7時50分。


「ヤバっ…急がないとっ」


カバンを肩にかけ直し慌てて走り出す。


「っきゃ」


時計を見ながら走っていたせいで誰かにぶつかってしまった。


その衝撃で尻もちをついてしまう。


「いたた…す、すみません…」

『い、いえ…こちらこそ…大丈夫ですか?』


手を差し伸べた人を見ると、私と同年代のくらいの男。


「あ、大丈夫です。1人で立てます」


なんて必要以外に男の手に触れたくない私は男の手を借りず自分で立ち上がる。


『あれ…あなたは…』

「あ、すみません。私、急いでるんだ」


男がなにかを言いかけたと同時に私は男の横を通り過ぎて西駅へといそいだ。