紘は私の目をじっと見て 「悲しくないよ。」と言った。 「本当?」 「うん。 僕は、ママが笑ってるのが好きだから。」 紘はいつからこんなに強くなったのだろう。 自分でも気づかない間に涙が出ていた。 拭いても拭いても涙は止まらなかった。 紘は私の頭を撫でてくれた。渡邉さんのまねをしているのだろう。 それでも泣きやまない私を見て、急いで病室を出てった。 しばらくすると渡邉さんを引っ張って帰ってきた。