「そうか、前も同じような事があったのか?」 それから彰の事、子供のためにキャバクラで働いていること、 いつも子供を友達に預けていることなど、全部を話した。 「大変だったな。」 最後にそう言って頭を撫でられた時、無意識のうちに涙が出た。 とても安心できた。 人に頭を撫でられることがこんなに心地よいものだって、全然知らなかった。 私の頭から、渡邉さんの手が離れる時とても寂しかったのは 自分の心の中だけにしまった。