「ほら、今日は帰りなって。まぁくん?」 込み上げてくる笑いを必死に堪えつつも、そう促すあたし。 「仕方ねぇか。じゃあ今日は帰るわ。じゃあな」 「じゃあねー」 それでお父さんの言ったことに従うあたりも面白いんだよね。 あいつの背中が見えなくなった。 「さてと、仕事っと」 それにしても、たかが21時でこの騒ぎなら、昨日の朝帰りはさぞビックリしただろうな。 あのお父さん。 そう思うと、また笑いが込み上げてきた。