ついに店の裏口まで来てしまった。もちろん、こいつも。 「どこまで着いてくんのよ。受付なら表から入ってよ」 「どうせあんたは予約いっぱいで相手できねぇんだろ?」 「まぁね、あたし人気だから」 「なら、いい。意味ねぇし」 じゃあ帰れよ!なんでいるの! 突然、あたしのじゃない着信音が鳴り響いた。 日向雅弥は着信を確認すると『げっ』という顔をしてから電話に出た。 「…俺だけど。何?なんか用?」