弟、じゃない。だけど、弟。



ゆっくりと湯船に浸(つ)かりながら、夕飯の時・・・凌に会うのが何となく気まずいなぁ、とか考える。


目が合ったのはきっと、気のせい・・・では無い、はず。



・・・あぁ、でも。


凌からしたらきっと、あたしなんか“他人”で。


彼女と居るのを見られたところで、何とも思わないのか。




湯船からあがり、脱衣所で体を拭く。

・・・あ、部屋からスウェット持ってくるのを忘れた。



とか、今になって思う。




いつもパジャマ代わりにしているスウェットは、部屋から持ってきてここで着替えているのだけど。


・・・仕方ない、と思い下着姿で脱衣所を後にした。