夏休みも終わったばかりだというのに、すぐに文化祭がくる。


夏休み明け初日から
周りはそんな話ばかり。



私とユリは、去年同様サークルでの出し物をメインにしようと決めた。


クラスの方には、正直出たくない。



なぜって……


「姫乃のお化け役楽しみだな」


お昼に、学食へと集まると
どこから聞いたのか剛がからかってきた。


情報が早い。


「だから、やらないってば」


「は?やんねーの?楽しそうじゃん」


剛の隣から、健斗も言い出した。


思わずため息が出る。



「お化け怖いんだって」

「ちょっ!ユリ!」


笑いを堪えながら
みんなにバラしてくれるなんて……


一番馬鹿にしてたのはユリだって
すっかり忘れてた。



「プッー!アハハハ!!姫乃がお化けを!?」


「ククッ!!剛、笑いすぎだって!プッ……」



案の定、剛と健斗は大爆笑。


この人たち、本当最低……



「あ〜笑った。じゃあまたサークルの方に行くのか?」


「そう!ハルくんも来るから、その方が顔出しやすいと思って」



剛の質問に笑顔で答えるユリ。


私を理由にして
本当はそっちがメインなくせに。