体だけでも繋ぎ止めたい




10分くらい歩いた所で
優夜の足が止まった。



ただ無言で優夜が
大きい岩場に登ると、手を差し出された。


「危ないから、しっかり捕まって」


「……うん」


わけも分からず、優夜の手を掴むと
力強く引き寄せられた。


上に登ると私の体を支えるように、抱き寄せられる。


ーードキッ!


優夜の顔が近い。


「見て」


そう言われて優夜の視線の先を見ると、夕日の色に染まってキラキラ輝く海の景色が一面に広がっていた。



「……すごい綺麗」


「うん」


あまりの綺麗さに
それ以上の言葉が出ない。



潮風と波の音が
心地よい。



「ここに連れて来たかった」


「私を?」


隣にいる優夜を見上げると
私を見て頷いた。



「前に来た時見つけて、今日連れて行こうと思ってた」