体だけでも繋ぎ止めたい






みんなの所に戻ると、どうやら私は体調が悪いことになっていたらしく心配されただけだった。



ユリには休んでなよって言われたけれど何かをしていないと、陸とのことを思い出してしまいそうだった。


だから、昼食を食べてからは
海を満喫するのに必死だった。




陸と終わってしまったことも


お昼から陸と深山さんの姿がなかったことも



全部忘れたかった……





夕方まで散々満喫して
更衣室から出ると

既に着替え終えた剛が
花火を持ってスタンバイしていた。


まだ日が沈んでないと言ったユリの一言で、日が沈むまで待つことに。



待つにしたって、することがない私は座ってみんなを観察していた。



ユリはハルさんと電話してるし


剛と健斗はビーチボールで遊んでるし



優夜はーーー……


こっちに来た!?



少し離れた所にいた優夜が
私の所に近付いて来た。



「来て」


「え?」


私を見下ろす優夜の表情は
影になってよく見えない。


優夜の言葉に
驚く暇もなく腕を掴まれて立たされた。

かと思えば

私の手を引いて歩き出した。



振り返れば三人は、私たちに気付いていない。



「優夜!?どこ行くの?」


「……」


聞いても、返事は返ってこない。


引かれた腕の力は強いけれど
痛いと感じるほどではない。



ただ無言で歩き続ける優夜の背中について行くしかなかった。