「姫乃」
私が笑いを堪えられないから
優夜が怒ってしまったのか
声のトーンがいきなり下がった。
そんな怒らなくてもいいのに。
さすがに笑いすぎた?
さすがに顔が見れなくて
俯いた。
「優夜が面白いのがいけないんだよ」
「うん」
「いつもチャラ男のくせにさ」
「うん」
“うん”ばっかり。
やっぱり怒ってる?
いつもの軽いノリが返ってこないせいで少し不安になる。
「姫乃、ごめん」
「え…」
今なんて…?
咄嗟に顔を上げると
優夜が悲しそうな顔をしている気がした。
なぜ、そんな顔をするんだろう……
いつもの調子でいてくれないとーー
「もっと早く駆けつければよかった」
「……」
「我慢させて、ごめん」
「……」
「姫乃…泣かないで」


