そう思って、私は俯いてしまった。



「心、なんで下向くの?早く行こうって。ほら、顔上げて」



と彼が言って、私は顔を無理やり上げられてしまった。



私の顔は上げられた瞬間、自分でもわかるくらい、赤くなってしまった。



「え?どうしたの?心、熱でもある?」



「熱はない………けど……」



私は恥ずかしくて、目線を下に下げた。



「心、こっち見て。命令だよ」