夏帆は人の気も知らずにてくてく歩き出す。 何なんだよ、あいつ。 走って逃げる出した夏帆に追いつき、手を掴む。 「離してよ、涼っ」 ギュッと後ろから夏帆を抱きしめた。 「名前言うまで離さない」 「言えないよ…」 「何で?」 「だって…嫌だもん……」 何かムカッとして夏帆を離してチャリに乗った。