俺様な彼は許婚!?【上】

バシャ。


あたしが声を発したと同時に、悠斗が飲み物をこぼす。


しかも、あたしにめがけて。


「あら、大変。タオル持ってこなきゃ。」


そういって優子さんは、いそいで扉を開け階段を駆け上っていく。


「おい。いまさっき何を言いかけた。」


「そんなの、許婚のこと全然聞いてませんでしたし。」


「結婚はお前が俺のことを好きになってからでいい。だから、俺に1ヶ月でいいから時間をくれ。」


「そんなこと言われても。」


「好きにならなかったら。出て行ってもいい。」


「・・・。」