それから、久しぶりにみんなと楽しんだ。
明日香たちと遊ぶときと、違う何かがそこにあった。
8時過ぎにあたしは
たまり場を出た。
「また来ます。」
それだけを言い残して。
家の近くの公園まで来たとき、
後ろから誰かが呼んでいるきがして
歩みを止めた。
「咲~。」
暗くて、誰があたしの名前を呼んでいるのか
最初は分からなかった。
でも、そのシークレットは次第に
見えてきた。
「卓也…」
あたしのもとへ卓也が息を切らしながら走ってきた。
「咲、ちょっと時間あるか?」
「うん…少しなら」
あたしは、公園のベンチへ向かう卓也の後ろをついて行った。
「咲…、さっきはごめんな。」
「いや、大丈夫。」
「怒ってたよな…」
「気にしてないから。」
「なら、いいけど。」
「って、それだけ?」
「…」
「用ないなら、帰る」
あたしは、元来た道を戻ろうとした
「待てっ」
卓也があたしの腕をつかんだ。
「離してっ」
「無理。」
「なんで?用ないんでしょ」
「…」
卓也が黙り込んでしまった

