「ま、咲が悪いんじゃないし…今回は完璧俺のせいだし…。」

「違う!真人のせいなんかじゃないから!」

あたしはここが病院であることを忘れ大声で叫んでいた。

急に叫ばれて真人はびっくりしていた。

「真人…真人は悪くないんだから 全部あたしが悪いから…」

「…」

「真人…?」

「わりぃ…俺…。」

そういうと真人は病室を走るように出て行ってしまった。

「っ真人!」

あたしは思わず後を追った。

でも、まだ足元が少しふらついていたが

手すりをつかめばどうにか歩くことができた。

病室を出ると真人ではなく看護士さんが目に入った。

「あのっ!さっき病室でていった男の子どこに行きましたか?」

「あー。たぶん、屋上に上がる階段のほうにいったわよ。」

「ありがとうございます!」

あたしは、その階段へと向かった。

「あまりむりしちゃだめよ。」

後ろからはさっきの看護士さんの優しい声が聞こえた。