「え…?」
「俺、入学式ステージの上で話したんだけど」
「嘘…」
「いや、マヂ」

話って"生徒会長からの歓迎の言葉"的なの?竜兄が!?

「まさか…聞いてなかった?」
「うぅ…スイマセン」
「ははっ、まぁ律夜らしいな」

入学式、俺は苺のコトで頭がいっぱいになってて、話なんか全然聞いてなかった。

「ところで…その子、誰?」

忍兄が苺を見て聞いてきた。

「俺の彼女ッス!!」

へヘッ☆
自信持って言えるぜ!

「へぇ〜、律夜やるじゃん」
「彼女、可愛い〜」
「へッ!?」

「彼女さん、俺は律夜の小さい頃からの兄貴的存在の黒姫 竜です」
「同じく律夜の小さい頃からの兄貴的存在の竜の双子の弟、黒姫 忍です」
「あ、南川 苺です」
「苺ちゃんかぁ♪ヨロシクね☆」

そう言って忍兄は苺と握手した。

忍兄でも苺には触ってほしくないなぁ…

「苺ちゃんは入学式、俺の話聞いてくれてた?」
「はい!とても素晴らしいお話でした」
「イイ子だな〜、誰かさんとは違って」

竜兄は俺をチラッと見た。
「うぅ…」

キーンコーンカーンコーン

「おっと、じゃあまたな!お2人さんッ☆」

そう言って2人は階段を上っていった。