「律夜君ッ、南川さんと付き合ってるってホント!?」

休み時間、女子数人が俺の周りを囲って聞いてきた。

「あぁ、苺は俺の彼女だけど?」
「そんなぁ…」
「私、律夜君狙ってたのにぃ!!」
「私なんか来週告ろうとしてたのに!」

…お前らの事情なんて知らねぇよ。

「苺ちゃん!!恋花と付き合ったって…ホント?」
「嘘だよねぇ!?」

苺も俺と同じように男数人に囲まれていた。

「えッ、あの…私…ッ」

苺はパニクってる様子だった。

…ったく。

「ちょっとゴメン」

俺は女子数人から逃れた。

「苺、おいで」
「あ、律君…」

俺は苺の傍まで行って…

「恋花…」
「お前、苺チャンと付き合ってるって…マヂか!?」

なんだよ、コイツら…めんどくせぇ。

俺は苺の腕を掴んで引き寄せた。

「律くッ!?」
「苺は俺のだから…手出したらタダじゃおかねぇよ?」
「ッ!!ホントなんだな…」
「畜生ッ!!苺チャンを俺のモノにしたかったのに…ッ!!」

何言ってやがんだ、コイツら…


「なんなんだよ…苺は俺のだっつの」
「律君も…私の」