マヂか…
でもあの男3人には殴られてないハズ。
あ…かすったのかな?
口元に触れてみると…
あ、血出てる…
左端が少し切れてた。

「私のせいで…ごめんね」

彼女は涙目になりながら俺を心配そうに覗き込んできた。

ヤバいって…そんな目で俺を見詰めんなよ。

てかさっきから心臓がうるさい。
…黙れよ。

「全然平気♪」

俺はニコッと笑って見せた。

「でも…」

まだ心配なの?

「あッ!私、絆創膏持ってる!!待ってて」

そう言って彼女はスクールバッグの中からピンクの絆創膏を取り出した。

え、ピンク…?

「これ…貼ってあげるね」

彼女は少し背伸びをして俺の口元に手を伸ばしてきた。

俺…ピンクの絆創膏顔に貼られんのか…

あ…なんかイイにおいする。

てか…心臓うるせーって!!!

彼女の白くて細い指が俺の口元に触れた…

ペタッ

「これでよし!!」

彼女はニコッと笑った。

ドキッ…

俺の心臓、今日おかしいな…