「恋花 律夜」

はぁ…最後くらいはちゃんと返事してやるか…

「はい」


俺は今日中学の卒業式を迎えた 恋花 律夜(れんか りつや)。

今は校長から卒業証書を貰っている最中だ。

3年間通った中学には特にこれといった思い出はない。
ちゃんとした恋愛もしていない。


「あ〜そろそろ彼女ほしーなー」
「え?何?お前結構モテんだからつくろうと思えばすぐできるだろ?」

今は式が終わって家に帰ろうとしてるところ。

「ちげーよ、次は本気で好きになれる彼女がいいの」
「へー…お前変わったなー」

そう言って俺をまじまじと見詰めるのは友達の橋本 恭介(はしもと きょうすけ)。

「お前もそろそろ変われよ☆」
「…なんかウゼェ」
「ははっ♪」

恭介は女癖が悪く、いろんな女と遊んでた。

「あの…」

急に誰かに声を掛けられて俺と恭介は振り返る。

「…何?」

そこには同じ中学の後輩(女子)が2人立っていた。

「恋花先輩…ちょっとイイですか?」