───苺side───
「透は…」
「……」
「透は…私の…」
「……」
「大切な…」
「もういいッ!!」
「律君ッ!?」
カーテンが勢いよく開いた。
「もういいッ!!そんなの聞きたくないッ!!!」
「律…君」
律君はそう言って保健室を出て行ってしまった。
「……」
どうしよう…
私…どうすればいいの?
頬に温かいモノが伝った。
「…ッく、うぅ…」
私が泣いちゃだめだけど…
でも…
だって…
律君、泣いてた…
「ッ、どうすれば…いいの…」
カーテンが開いたとき、見えた。
律君の目から…溢れてた、涙を…
私が…律君を泣かせちゃったんだ…

