★流奈side★


「あぁーーこの問題ってどうやって解いたらいいんだろーー・・・」

私、美山流奈は数学の問題に苦戦していた。


別に勉強ができないわけではないけど、
応用問題っていうのが苦手なんだよねー・・・


塾の宿題なんだけど、いくらなんでも難しすぎ!!!



私は1人、教室に残っていた。

空は茜色に染まっていて、そろそろ学校をでないと
塾に間に合わない。


「もう無理~~っ!!!」


ガラっ



急に教室のドアの開く音がして振り返ると、



・・・片岡国士が立っていた。


片岡くんは私と同じ3組。

学校1モテる!!


でも、私は面食いじゃないから
あんまり興味はない・・・

っていうか今月、学年が上がってクラスが初めて一緒になった。


だから、そんな喋ったことない。


「美山、何してるの?」

「あ、えっと、、数学!」


急に話かけられて噛んじゃった。笑



「片岡くんこそ、どうしたの?」

「忘れ物とりにきた。」

「そっか。」


こんなまともに喋ったの初めてかも。