理科準備室の甘い秘め事

永井先生は私から腕を離し、散らばったプリントをしゃがんで集めてくれる。


「あっ、すみません」


私も慌ててプリントを集める。


「はい、これで全部だよな?」

「ありがとうございます」


顔を上げると、永井先生の顔がすぐ近くにあり、私の心臓はますます早くなる。

笑顔のまま私を見ている永井先生。

私は、そんな先生の事を、また無意識に見つめていた。


「どうした?」


そう言いながら、私の顔を覗き込む永井先生。

その距離の近さに、私は顔が熱くなってくるのがわかる。


「えっ?あっ、いえ……」


恥ずかしくなり、私は俯く。


「こけずに気をつけて帰れよ」


そう言うと、永井先生は私の頭を大きな手でポンポンっとする。

そして、立ち上がり歩いて行く。


永井先生にとっては、何でもない行動なのだろうけど。

永井先生のその行動に、私は嬉しい気持ちになる。