理科準備室の甘い秘め事

ある日の放課後――…


その日、日直だった私は担任に言われていたプリントを集め、職員室へ持って行こうと廊下を歩いていた。


「うわっ!」


何もない所でも、よく躓く私。

また、こけそうになる。


あっ……、あれ?


集めたプリントだけがヒラヒラ落ちていくのが視界に入る。


躓いたはずなのに私は何故か無事だった。


「あっぶねぇなぁー。お前、何でそんなによくこけるわけ?」


声の主は、後ろから私のお腹の辺りに右腕を回し、抱き抱えてくれていた。


「すっ、すみません。永井先生……」


そう言いながら、顔だけ振り向く。

すると、永井先生は呆れながらも、また笑顔で私を見ていた。

いつも無表情の永井先生。

決してかっこいいとは言えないけど、笑うとすごく優しい笑顔になる。

私の心臓は、またドキドキしてくる。


何?

何なの?

このドキドキは……