理科準備室の甘い秘め事

一人、家に向かって歩いている時。

拓真に彼女かぁ。

私は嬉しい気持ちで、さっきの事を思い出す。


だけど……

永井先生とキスをした事なんて一度もない。

そもそも私と永井先生って、付き合っているよね?

結局、いつもそこに辿り着く。


私がはっきり聞けば解決する話なんだろうけど……


そう、わかっていても聞くのが怖い。

いつも不安になっていても、永井先生に会える。

それに、たまにだけど、ぎゅっと抱きしめてくれる。

いつもは、それで少し安心する。


だけど、今はテスト週間。

永井先生と二人きりで会えない。


私の中で、日に日にモヤモヤした気持ちが大きくなっていく――…