理科準備室の甘い秘め事

永井先生は何とも思わないの?

私が他の人にチョコを渡しても……

って、そりゃそうだよね。

だって、永井先生にとって私は一生徒でしかないもん。

そんなのわかっている事なのに。

私はショックで涙が溢れ出しそうだった。


さっさと渡して、帰ろう。


私は溢れ出しそうな涙を堪え


「はい、先生!バレンタイン!」


頑張って笑顔を作って、手に持っていたラッピングされた袋を渡す。


「えっ?俺に?」


永井先生は顔を赤くしながら、袋を受け取る。


何で、赤くなるのよ。

永井先生がそんな態度取ったら、期待しちゃうじゃない。

もしかしたら、永井先生も私の事を……

って。

そんな事あるはずないのにね?