「うぅー…
あの、ね、今日、ね、
会社、で、叱られ、てね…」
新入社員でぺーぺーの私はまだまだ失敗だらけの毎日
私の嗚咽の混じったヘタクソな説明を彼は何も言わずに聞いてくれた
「そ、れでね、部長がね、」
まだ帰路の途中なのに泣きすぎてうまく説明出来なくて
もどかしくて
人通りの少ない路地にしゃがみこんだ
ついには説明もとぎれて電話には私の泣き声ばかりが響く
「…ごめんね、久しぶりに電話、してくれた、のに、泣いてばっかで」
すると、電話からはあーって大きな溜め息が漏れた
「……お前さあ
、電話でそんなに泣くなよ…
ほんと、困る」
…そうだよね
こんな泣き言ばっかなんて…
呆れちゃった?
めんどう?
涙が再び顔を出しそうになった
