最初で最後のKiss☆

だけでは、なかった。

なぜか、達矢も一緒にいる。

「珍しいね 達矢と二人って」

無理して、笑いながら言う。

「達矢も、心配だって」

「えっ」 

「一応こんな奴でも幼馴染だから、心配なんじゃない?」

「あっ」

すぐに分かった

達矢はあたしの見舞いとかじゃなくて、美華と一緒に居たかっただけ

余計、胸が苦しくて、悲しかった。

「ありがと」

「顔見に来ただけだから、帰るね?」

「そう」

「ん、また明日 来れたら、おいで」

「ありがと」

「じゃあ、ばいばい」

「ばいばい」

結局達矢は、終始無言だった。

理由は、分かっているから何も言わず見送った。