「あ、あの人だよ、ミノルちゃんの」

ワルモノがそこにいることに、やっと気付いたらしい。

あたしはさっと顔をあげた。

「ミノルがお世話になってます。

うちの子の参観と重なってるんで、失礼します」

「うちの子!?」

ミノルは姉の子。

姉は完全な意気地放棄。


あたしは、そんなに非情だろうか…


…おわり…