「神前…」
「でもっ…先生が旧病棟で燵矢くんを―…
正直…最初は軽蔑してました…
燵矢くんを見てもいないのにそんな行為をしてる先生に…
僕はこんな人を尊敬してたのかって…」
「…………。」
神前の言葉に黙り込むことしか出来ない。
「それで…一緒に住むことになって…
最初はちょっと抵抗があったんです。
でも、一緒に住むようになって…」
神前が俺に真っ直ぐな瞳を向けてきた。
眩しい。
とてつもなく。
「先生が素を見せてくれるのが嬉しくて…
僕だけに向けてくれる
笑顔に、仕事のことになると寝るのも忘れて集中してる姿に…
…いつの間にかそんな先生に惚れてたんです…」
俺みたいな奴からすれば…神前はとてつもなく眩しくて…
でも、今はその眩しいのと同じくらい…
とてつもなく…
愛おしい。
俺はその眩しい存在が…
欲しい。
俺の、手の中に…
あの眩しい温もりが欲しい…

