「水無月先生。
この日は…」
「そうですね、
佐々木先生にお願いしてください。」
「分かりました。」
(あー…腹へったぁ…)
俺は院長室の机につっぷした。
コンコン―…
(またか…)
「はい。どうぞ。」
「水無月先生…」
「あぁ、神前くん。
どうしたんですか?」
「えっと…あの…
お弁当を…作ってきたんですが…」
ピクッ。
神前はおずおずと弁当箱を2つ自分の前に出している。
「食べます。」
「即答ですか…」
神前は俺の前に弁当箱を置いて立ち去ろうとした
「神前くん?どこに行くんですか?」
「え…いや屋上で食べようかなっ―…と。」
「どうせなら一緒に食べましょう。ここで。」
「え…ここでですか?」
神前は不満そうな声を上げた。
「屋上なんか言ったら敬語で喋んなきゃ行けなくなるだろうが。」
「え、大丈夫なんですかここで話しても…」
「ここ防音。」
「じゃあなんで敬語だったんですか…」
神前は溜め息をついて
クスリと微笑んだ。

