「…かんざ―…」
んなっ!?
後藤さん親子を見送り
神前の方へと振り返ると神前は涙を流していた。
「何で神前くんが泣いているんですか…?」
「せ、先生って呼ばれたことと…
ありがとうって言われたのが凄く嬉しくて―…」
「…ふぅ。君は困った人ですね。でも…
そういう君も、凄く素敵だと思いますよ。」
俺が少し微笑んでみせると神前は余計に涙を零した。
(何でだよ…)
「せんせぇも…
え゛がおのほうが…
素敵ですよぉ…」
「それはどうもありがとうございます。」
「でもその嘘の笑顔は
含みませんよ…」
(今思ったが、
最近こいつ…)
俺に対して毒つく回数が増えた気がする。
「そんな事はありませんよ~…(黒笑)」
「だから怖いです。」
そんなことを思っていると神前はいつの間にか泣き止んでいて、
さっぱりとした笑顔になっていた。
ボソッ―…
「餓鬼…。」
「何かいいましたか水無月先生?」
「いえ、特に何も。」
そう言って神前と俺は家に帰るために駐車場へと向かった。

