「駄目ですか…?」
(駄目ですね。)
涙目の上目使いは男に利くと言うが…
どうしよう、何も感じない。
「…巻さんのお気持ちはありがたいです。
でもお応えすることはできません。申し訳ないです…」
「っっ―…
どうしてですか!?」
(え、何。そんなに自信
あったのか?!)
「お付き合いしている人が居るんです。」
嘘だけど。
「私はその人を心の底から愛しています。」
嘘だけど。
「じゃあ二番目でもいいんです…!」
「その人を裏切るようなことは絶対にできませんので…」
嘘だけど。
面倒くさくなった俺は頭だけを下げて車に乗り込み走らせた。

