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『ちょっ―…あれ!
男の子溺れてるって!』


『うわ!マヂぢゃん!
レスキューの人呼ばなきゃ!』




ザワザワ―…


((んー…?あれ……人?!
え、あー…チッ。))




俺は少し躊躇いながら
海へ飛び込んだ。


ザブっザブっ―…



『おいっ!大丈夫か?!』


『うぇっ―…
ゲッホゲッホ…助け…』



俺は目の前でおぼれているそう年の変わらない男の子に手を伸ばした。




ザブっ―…


『おい!
しっかりしろ!』


『っっ―…。』



男の子はぐったりして返事をしない。




とりあえず担いで岸まで泳いだ。


ペシペシ!!


『おい!意識あるか?!
聞こえてるか?!』




岸に寝かせて頬を叩いても返事はしない。


『っだぁー…』


グッグッグッ―…



心マをしてみても意識が戻る気配はなかった。



グッグッグッ―…


『っ~!!!!』




チュッ―…


しょうがなく人工呼吸した。
親が医者だから一通りのことは教えられてるから応急処置位は出来た。



『んっ―…ゲホッ!
うっ…』


『!意識…戻った…』



((一か八かでやってみてよかった…))



『すっ、すげぇ!』


『子供が子供を
助けたぞ!』



((うるせぇ…))




俺は濡れた前髪をかきあげた。



『…なんでもいいから
救急車呼んでくれませんか?』


『え、あっあぁ…』




それから直ぐに男の子は救急車で運ばれた。
俺の親の病院に運ばれたと後で聞いた。



『…もう大丈夫だからな安心しろ。』


『うん…ありがと…
お兄ちゃん。』




ブーン…


((あーぁ…
ファーストキスだったのに。))






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