「水無月ぃ~…」


「佐伯先生?…お仕事はどうしたんですか?」



自分の仕事に一段落つけたところで自販機に来たら佐伯が居た。


(同じ病院内だからって
何でこんなに顔を会わせるんだ…)




「仕事は一応、一段落ついたよ~…
つか朝は気づかなかったけどお前今日メガネなのな~!」


「え、あぁ。
そうですね、朝コンタクトをつけている時間が無かったものですから…」


(カムイが鬱陶しくてコンタクトつける前に出てきちまっただけだけど…)



メガネをクイッと指であげて見せた。





「実はメガネの方がよく見えるんですよ。」


「そうなんだぁ~…

じゃあ何で病院じゃコンタクトなんだ?」


「メガネだといちいちずれたりしますし、目が疲れるので病院ではちょっと―…」





俺がそう言うと、佐伯は内ポケットからメガネを取り出した。



「俺も実はメガネなんだぜ~。
診察中だけだけどな~」


「…良くお似合いだと思いますよ。

あ、もう時間ですので私はこれで。」



お辞儀だけして診察室に向かった。