「いや、羨ましいって話だよ。」
「…?誰がですか?」
(こいつは素直なネガティブ天然野郎なのか…
なんかイラッと…←)
キキッ―…
「わっ―…」
ゴンッ。
病院に着き、急に車を止めたせいで神前が顔を打った。
「は、鼻が―…
…鼻の奥で血の匂いがしますよぉー…」
「あーぁ。シートベルトしとけよなぁ…」
「してましたよ!
うくぅ―…痛い…。」
神前は鼻を押さえながら車を出る。
「…大ジョブか?」
「…多分」
「お前…そんなに痛かったのか?」
「かなり…」
神前は瞳に若干涙をためながら歩き出す。
(…やっぱ餓鬼…。)
俺はふぅ―…とため息をつき神前の腕を掴んだ。

