花ヶ咲は、創立30年という比較的若い学校だ。

とにかく授業が早いらしい。

校風がしっかりしていて荒れている生徒など一人もいないらしい。

そして大学の進学率は100%

おもに国公立を目指す学校らしい。

また退学者がきわめて少ないという。

これは学校がいいものであることを示している。

ふたりは一瞬にしてこの学校が好きになった。






「おはよー。」

月曜日。

また新しい週が始まった。

「花ヶ咲行ってきたよー!」

まどかは桜にいった。

「え?まじで?」

桜は苦笑いだった。

「そうそう。どんな学校なんだろうな~って行ってみたんだけど、すっごくいい学校だったよ!」

「そうなんだ~。私も行くだけ行ってみようかな」

桜はまどかの取り出したパンフレットを見た。

「校舎こんなにきれいなの?」

桜は疑った。

「そうよ。ちょっと黒ずんでるけど、綺麗だったよ!」

ふーんと桜はパンフレットをまた見た。





着席のチャイムがなる。

「おーい。今日はなぜか北野がいねえぞー!」

健太は笑った。

「今日こそ遅刻だね。」

「もう遅刻だな。」

「アイツなんだかんだで皆勤賞目前だからな~」

「目前でもないけどね。」

すると、北野登場。

「おお!」

「まだ先生きてないよな。」

とおるは、小さい声で健太に確認した。

「おお来てないぞ。」

「ちゃーんす!」