天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅤ(劣化版)

腑に落ちない。

アリスカはそう言いたげだった。

「私は武道家じゃないから、心構えとか心意気とかよくわからないけど…負けてあげるの前提で決闘に臨むのって、かえって小夜ちゃんに失礼なんじゃない?」

「あ…」

目を丸くする雛菊。

「それに幾らスペシャルバカの龍太郎だからって、小夜ちゃんの事好きなら、告白だけスンナリ受けた方が、お互い怪我もしなくて済むし合理的な事くらい分かるでしょ?なのにどうしてそうしなかったのか…」

アリスカは考え込む。