龍太郎と小夜。
生徒達の衆人環視の中、両者は一定の距離を保って対峙する。
…もう小夜には言葉はない。
いつもの無口少女。
しかしその小さな身からは、青白い闘気が立ち昇っている。
おとなしく、温厚で、オロオロするばかりのいつもの小夜と同一人物とは思えない。
一武人としての姿がそこにはあった。
そして龍太郎もまた。
女子に小突かれ、教師に殴られ、おどけたヤラレ役を演じるいつもの彼はそこにはいない。
辛苦に耐えて肉体を凶器と化す、求道の武道家としての男がそこに立っていた。
生徒達の衆人環視の中、両者は一定の距離を保って対峙する。
…もう小夜には言葉はない。
いつもの無口少女。
しかしその小さな身からは、青白い闘気が立ち昇っている。
おとなしく、温厚で、オロオロするばかりのいつもの小夜と同一人物とは思えない。
一武人としての姿がそこにはあった。
そして龍太郎もまた。
女子に小突かれ、教師に殴られ、おどけたヤラレ役を演じるいつもの彼はそこにはいない。
辛苦に耐えて肉体を凶器と化す、求道の武道家としての男がそこに立っていた。


