「この世界の時刻と、俺が居た世界の時間は……同じなのか?」

「ケケッ!その通り。ここではお前の居た世界と同じだけ時間が進む。まあ日の出や日の入りはエリアによって変わるけどな」

俺の問いにコウモリはそう答えると、ちょうど目の前に生えている背の低い木の枝にとまった。

しかしそのコウモリは木にぶら下がるわけでは無く、インコなどの鳥の様に、ちょこんと木の枝の上にとまっている。

俺の少ない知識の中では、コウモリは洞窟の天井から逆さまにぶら下がっているイメージだ。

そんなどうでもいい事を考えながら大きな溜息を吐くと、足元に転がっていた大きな岩の上に腰を下ろした。