「で、このエリアの端っこ。つまりデカイ正方形の一番外枠の部分に触れると、エリアを移動できる。移動する先はランダムで決まって、その新しいエリアの何処に出るかもランダムで決まる。俺達が今居る、《C5》ってのは、エリアの右上だ。ここからゲームテーブル目指すくらいだったら、このままエリアの境界線に向かってエリア移動した方が早いと思うけど?」

そう言って藤谷は持っていた枝を地面に投げ捨てると、俺の意見を待つように首を傾げた。

「……分かった。そうしよう」

「了解!!それじゃあさっそく出発だ!!」

藤谷はそう声を上げると、勢いよく立ち上がり歩き出す。

余計な元気の有り余る面倒臭そうな彼の背中を見つめたまま深い溜息を吐くと、そのまま藤谷の後を追って行った。