「若いな。それなら覚えておいた方がいい。ここでは誰も信用するな。男も女も、子供も年寄りも関係無い。生き残りたければ鬼になれ。それがここで生き抜く為の教訓だ」
「……教訓?」
「それが出来なければ、死ぬって事だ」
男はそう言って自嘲気味に笑うと、そっと首筋に手を触れる。
そこには《クラブの6》が刻まれていた。
「アンタ……」
そう小さく男を呼んだ時だった。
急に視界が晴れ、そして目の前に……大きな樹が姿を現した。
まるで天にも届く様に大きなその樹の根元には、何やら自然的ではない《何か》が見える。
男は窺う様に辺りを見回し何も無いと分かると、そのまま樹の根元へと向かって歩いて行く。



